昨日「ワールドビジネスサテライト」を見てたら近大のマグロの完全養殖の話が出てた。
完全養殖とは産卵→育成→産卵→・・・のサイクルをすべて人工的に行えること。
マグロの完全養殖は不可能とされていたが、日本の研究者の努力によってようやく商業ベースでの生産の目処が立ってきたらしい。
特に採卵ができても稚魚の育成が非常に難しく、まだ国外では成功していないそうだ。
さて、マグロの完全養殖が一般化すると何が嬉しいのかというと、
- 今後天然マグロの漁獲が厳しく制限される中でも、安定して供給可能
- 肉質のコントロールが可能であり、日本人好みのトロだらけのマグロってのも可能(畜養でもありますね)
というのはもちろんだが、選別交配が可能になるため
- 優れた形質をもったマグロを意図的に生産可能(”品種改良”)
選別により、例えばより美味しく・成長が早く・大きなマグロをつくることも可能になり、消費者はより美味しいマグロをより安価に、(ルーツがはっきりしているので)安心して食べられるようになるのだ。
(番組内でも「卵(稚魚だっけ?)を譲って欲しい」という声はあるが、これは近大で選別交配した特別なマグロだから、簡単に譲れるものではないと言っていた。)
これは僕の趣味の熱帯魚の世界でも言えることだが、天然個体の乱獲による生態系への影響を無視し高い金を払ってでも手に入れ、ドヤ顔で「養殖は天然より下のもの」などと言っているようではダメだ。(僕はエコロジストではない。)
単なる養殖に終わらず、付加価値を付けブランド化を図るなど養殖の地位向上を果たして頂きたい。
そして「日本はツナ食べすぎ自重」「オマエラと違って乱獲とかしてねーしwwwwこれがダメなら牛とかたべんなよバーローwww」と言えるようになることを期待する。
食べられる為につくられた命への感謝と共に、仕事がなくなるマグロ漁師の方々の再就職先が見つかることを切に願う。
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